公立高校入試の歴史並び替え問題

年代の数字を覚えることは重要ではありません。できごとの内容と前後の関係を理解しましょう

歴史並び替え問題第143問(2012年熊本県公立高校入試)

問題

次のア~ウは、仏教に関するできごとである。年代の古い順に並べ、記号で答えなさい。

貴族の間で浄土信仰が広まり、平等院鳳凰堂がたてられた。
浄土真宗(一向宗)の信徒が一揆をおこし、守護大名と対立した。
仏教の力で国を守るため、国ごとに国分寺が建てられた。

正解

ウ→ア→イ

解説

奈良時代に聖武天皇は仏教の力で国を守るため、奈良の東大寺に大仏、全国に国分寺と国分尼寺を建てました。

平安時代後期に、阿弥陀仏にすがって念仏を唱えることで極楽浄土への往生ができるという浄土信仰が広がりました。藤原氏の摂関政治の全盛期を築いた藤原道長の子である藤原頼通は京都の宇治に平等院鳳凰堂を建て、阿弥陀如来像を安置しました。

鎌倉時代に親鸞によって浄土真宗(一向宗)が開かれ、室町時代に各地に広まりました。加賀国(石川県)では一向一揆によって信徒による自治が行われ、浄土真宗の根拠地であった石山本願寺は織田信長と激しく対立しました。

奈良時代における仏教は国家の権力と非常に近いものでした。平安時代には貴族の間で信仰され、鎌倉時代以降では、武士や庶民に広がりました。

 

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