公立高校入試の歴史並び替え問題

年代の数字を覚えることは重要ではありません。できごとの内容と前後の関係を理解しましょう

歴史並び替え問題第8問(2010年度千葉県公立高校入試)

問題

フランシスコ・ザビエルがキリスト教を伝えるために日本にやってくる以前に海外でおきたできごとを、次のア~エのうちから3つ選び、年代の古いものから順に並べ、その符号を書きなさい。

コロンブスが西インド諸島に到着した。
イタリアでルネサンスが始まった。
イギリスで産業革命がおこった。
ルターによる宗教改革が始まった。

正解

イ→ア→エ

解説

ルネサンスは14世紀に始まった文化芸術をキリスト教成立以前のギリシア・ローマ時代にみられた人間そのものを主題としたものに戻そうとする運動で、16世紀まで続きました。

 

大航海時代は15世紀から始まり、1492年にコロンブスが西インド諸島に到着しました.

もっと昔の問題なら「コロンブスがアメリカ大陸を発見した」となるかもしれませんがが、このような表現はヨーロッパ中心の見方であり、またコロンブス自身もアジアに到着したと思い込んでいたことから問題文のようなになります。

1522年にはマゼランの部下が世界一周に成功し、ポルトガル人による日本への鉄砲伝来はそれより遅く1543年です。

 

ルターによる宗教改革は1517年からで、一部の権力者の都合よく解釈されていたキリスト教を聖書を中心とした信仰に戻そうとするものえした。この運動でキリスト教は今までの教義を信仰するカトリックとルターらの新しい教義を信仰するプロテスタントに分かれました。カトリックの一部はイエズス会を作り世界への布教に乗り出し、そのメンバーであったフランシスコ・ザビエルは1549年に日本にやってきました。

 

ルネサンス、大航海時代、宗教改革とヨーロッパは次第に中世のキリスト教中心の価値観から近代合理主義の時代へと舵を切り、18世紀にイギリスで産業革命がおこります。