公立高校入試の歴史並び替え問題

年代の数字を覚えることは重要ではありません。できごとの内容と前後の関係を理解しましょう

歴史並び替え問題第113問(2012年福井県公立高校入試)

問題

横浜は1858年に日米修好通商条約が結ばれたのちに開港された。このころのできごとであるア~オを年代の古い順にならべ、記号で答えなさい。

日米修好通商条約が結ばれた。
日米和親条約が結ばれた。
井伊直弼が暗殺された。
戊辰戦争が始まった。
大政奉還が行われた。

正解

イ→ア→ウ→オ→エ

解説

1853年、アメリカ東インド艦隊司令長官ペリーは4隻の軍艦で浦賀に来航し、江戸幕府に開国を求めました。幕府は一年後に回答を延期し、翌年再来航したペリーと日米和親条約を結び、函館と下田を開港しました。

幕府の大老井伊直政は、アメリカが日本との通商を強く求めたため、1858年に朝廷の許しを得ぬまま日米修好通商条約を結びました。この条約は領事裁判権を認め、さらに関税自主権がない不平等条約でした。この条約の改正が成し遂げられるのは1911年(明治44年)です。

井伊直政は強硬な政治で危機を乗り越えようと試みますが、江戸城桜田門外で水戸藩浪士に暗殺されました。(桜田門外の変) 実質的な最高責任者が暗殺されたことで、幕府の権威は大きく失墜しました。

日本の経済は外国との貿易により不安定となり、尊王攘夷運動が盛り上がりますが、欧米諸国との軍事力・経済力の格差を学んだ薩摩藩と長州藩は幕府を倒し新政府の樹立を目指しました。

この動きに対抗して将軍徳川慶喜は1867年、政治の実権を朝廷に返上する大政奉還を行うことで、新政府での立場を確保しようとしました。

これに対して薩摩藩と長州藩が主導権を握った朝廷は、王政復古の大号令をだして、慶喜を新政府から排除しました。これによって新政府と幕府の対立は決定的となり、1868年戊辰戦争が始まりました。

 

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