公立高校入試の歴史並び替え問題

年代の数字を覚えることは重要ではありません。できごとの内容と前後の関係を理解しましょう

歴史並び替え問題第130問(2012年岡山県公立高校入試)

問題

次のア~エは日本の都市の特徴を短くまとめたものである。ア〜エを、その都市に初めて幕府または都がおかれた年代の古いものから順に並べる場合、2番目になるのア~エのうちどれですか。一つ答えなさい。

かつて幕府がおかれ、北条氏により執権政治が行われた。その時代には新しい仏教の教えが広まった。
かつて都がおかれ、仏教の影響が強く、国際色豊かな天平文化が花開いた。東大寺には大仏が安置されている。
かつて幕府がおかれ、将軍の住む城を中心とした城下町でもあった。幕府が滅亡した後、この地に首都が移された。
かつて、都がおかれ、その後も一時期を除き、長く都であった。摂関政治の舞台となり、貴族の文化が栄えた。

正解

解説

大問の導入部分の問題で、それぞれの地図上の場所も理解しなければなりません。並べ替えをするならイ→エ→ア→ウです。

イは奈良の平城京です。東大寺の正倉院にはシルクロードを伝わって日本に伝来した宝物が現在でも納められています。

エは京都の平安京です。平安時代の新仏教を広めた最澄と空海は、それまでとは異なり、それぞれ都を離れた山に寺を開きました。また、京都では足利尊氏によって室町幕府が開かれました。

アは神奈川県の鎌倉です。鎌倉時代の武士で将軍と主従関係を結んだ武士は御家人と呼ばれ、将軍は御家人の領地の支配を認め、地頭に任命しました(御恩)。御家人は御恩に対して京都などの警護を行い、戦いの際は「いざ鎌倉」といって将軍に加勢しました(奉公)。

ウは江戸で、明治新政府によって東京と改称され、天皇が移り住みました。天皇は平安時代から明治時代に変わるまで(平清盛による福原への遷都や南北朝の混乱期など一部を除いて)ずっと京都に住んでいました。