問題
次のア~エは、明治維新から第二次世界大戦が終わるまでの、日本における人権保障に関するできごとである。年代の古い順に並べかえ、記号で答えなさい。
- ア
- 大逆事件では、多数の社会主義者が逮捕され、幸徳秋水らが処刑された。
- イ
- 福沢諭吉は、「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらずといえり」で始まる『学問のすゝめ』をあらわした。
- ウ
- 人権を「臣民の権利」として、法律の範囲内で認める大日本帝国憲法が制定された。
- エ
- 25歳以上のすべての男子に衆議院議員の選挙権を与える普通選挙法が制定された。
正解
イ→ウ→ア→エ
解説
福沢諭吉は江戸幕府の使節に同行し、3度欧米に渡り、帰国後は教育に力を尽くしました。1872年(明治5年)から発行された『学問のすゝめ』では封建制度を否定し、個人の自由・平等・独立に基づく国民国家の形成を説きました。
1889年(明治22年)に君主権が強いプロイセンの憲法を参考にして大日本帝国憲法が制定されました。
韓国併合の同年1910年(明治43年)明治天皇の暗殺を企てたとして多くの社会主義者や無政府主義者が逮捕されました。12名が死刑に処されましたが、その多くは冤罪と言われています。この政府による思想弾圧に対して森鴎外などの作家は批判的な日記や作品を残しています。
1925年(大正14年)男子普通選挙と治安維持法がほぼ同時に成立しました。女子の参政権はは第二次世界大戦後まで認められませんでした。