公立高校入試の歴史並び替え問題

年代の数字を覚えることは重要ではありません。できごとの内容と前後の関係を理解しましょう

歴史並び替え問題第95問(2012年岩手県公立高校入試)

問題

次のア~エは、我が国と東アジア諸国との文化的なかかわりについて述べたものです。これらを年代の古い順に並べかえ、記号で答えなさい。

日本軍が朝鮮侵略の際に連れ帰った陶工により、有田焼がはじめられた。
中国にわたった栄西や道元により、禅宗が伝えられ武士に広まった。
朝鮮半島から渡来人により、漢字や金属の道具を作る技術が伝えられた。
失明しながらも苦難の末に来日した鑑真により、正しい仏教の教えが広められた。

正解

ウ→エ→イ→ア

解説

渡来人とは古墳時代の4世紀から6世紀にかけて中国や朝鮮から移住してきた人たちで、漢字、仏教、儒教や進んだ農業技術を伝えました。

鑑真は唐の僧で、日本からの留学僧の求めに応じて754年に来日し、唐招提寺を開き仏教を広めました。

栄西は比叡山延暦寺での修行の後、2度宋にわたり禅宗(臨済宗)を学び、鎌倉幕府の庇護のもと京都に建仁寺を建てました。

道元は比叡山での修行後、建仁寺で学び、さらに宋にわたって禅宗(曹洞宗)を学び、現在の福井県に永平寺を建てました。

禅宗の座禅による厳しい修業を重視する教えは武士に受け入れられ、書院造や水墨画など、その後の生活様式や文化に影響を与えました。

有田焼は豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に連れてこられた朝鮮人陶工によって始まられ、運ばれた港の名前から伊万里焼とも呼ばれました。江戸時代にはオランダによってヨーロッパに輸出され、人気を博しました。