公立高校入試の歴史並び替え問題

年代の数字を覚えることは重要ではありません。できごとの内容と前後の関係を理解しましょう

歴史並び替え問題第127問(2012年鳥取県公立高校入試)

問題

下記の文章に関して、この時期は、天皇を中心とする政治の仕組みが整えられていった。この時期におきた次のア〜エの出来事を、年代の古い方から並べかえ、記号で答えなさい。

朝廷は、唐の制度や文化を取り入れるために、遣唐使をたびたび中国に派遣した。

都が平城京に移された。
墾田永年私財法が定められた。
大宝律令がつくられた。
中大兄皇子らに蘇我氏がたおされた。

正解

エ→ウ→ア→イ

解説

遣唐使が初めて派遣されたのは630年で、その後200年以上にわたり十数回派遣されました。

聖徳太子の死後、権力を持った蘇我氏は645年中大兄皇子(のちの天智天皇)らによって倒され、大化の改新が始まりました。その目的は唐にならって公地公民を基本とした天皇中心の律令制国家をつくることでした。

白村江の戦いや壬申の乱を経て、大宝律令が完成したのは701年です。

710年唐の都である長安を模した平城京に遷都され、奈良時代が始まりました。

人々は公地公民の原則から戸籍で管理され、口分田を与えられ、税や労役を負担しました。

しかし、奈良時代に入ると、重い負担ため戸籍を偽造したり、土地から逃げ出すものが増えました。また、人口増加もあって口分田が不足したため、朝廷は開墾を奨励し743年に墾田永年私財法が制定されました。これによって開墾した土地の私有が認められ、公地公民は崩れ荘園が誕生しました。

 

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