公立高校入試の歴史並び替え問題

年代の数字を覚えることは重要ではありません。できごとの内容と前後の関係を理解しましょう

歴史並び替え問題第146問(2012年鹿児島県公立高校入試)

問題

関ケ原の戦い以降におこった次のア~エのできごとを、年代の古い順に並べ、記号で答えなさい。

天明のききんにより打ちこわしが急増した。
松尾芭蕉が「奥の細道」を書いた。
外国船を打ちはらう命令が出された。
大阪の陣で豊臣氏がほろぼされた。

正解

エ→イ→ア→ウ

解説

豊臣秀吉の死後、関ヶ原の戦いに勝利した徳川家康は1603年に征夷大将軍となり、江戸幕府を開きました。1615年の大坂夏の陣で大坂城に残っていた豊臣氏を滅ぼし、その体制を盤石にしました。

江戸時代に栄えた文化は二つあって、一つは江戸時代の前半に上方(大阪や京都)で栄えた元禄文化で、もう一つは江戸時代の後半に江戸の町人文化として栄えた化政文化です。奥の細道は江戸を出発して、東北や北陸をめぐる紀行文学ですが、出発は1689年で元禄文化に含まれます。

天明のききん(1782~87)は冷害や火山の噴火による江戸時代最大のききんで、都市部では打ちこわし、農村では百姓一揆が急増しました。この社会の混乱が老中田沼意次の失脚と松平定信による寛政の改革の原因の一つとなりました。

18世紀末頃から日本近海にはアメリカ船やイギリス船が現れるようになり、幕府は外国船を打ちはらう命令を出しました。この命令は1842年アヘン戦争で清がイギリスに負けたことをきっかけに、ゆるめられました。

(高校入試レベルでは近世でも大阪です)

 

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