公立高校入試の歴史並び替え問題

年代の数字を覚えることは重要ではありません。できごとの内容と前後の関係を理解しましょう

歴史並び替え問題第5問(2010年度茨城県公立高校入試)

問題

次のア〜エは平城京に都が移されるまでにおきた主なできごとである。これらのできごとを年代の古い順に左から並べて記号で答えなさい。

大宝律令が完成する。
憲法十七条が制定される。
大化の改新が始まる。
壬申の乱がおきる。

正解

イ→ウ→エ→ア

解説

聖徳太子(厩戸王)は冠位十二階や憲法十七条(604年)を定め天皇(大王)中心の中央集権国家を目指し、遣隋使も行いました。

聖徳太子の死後に力を持ったのは蘇我氏ですが、645年中大兄皇子らに倒され大化の改新が始まりました。

中大兄皇子は天智天皇となり政治の中心を担いましたが、その死後、後継者争いから6722年年に壬申の乱がおこりました。

壬申の乱で勝利した大海人皇子は天武天皇となり、隋や唐の制度である律令の制定を目指しましたが、実際に大宝律令が完成したのは701年で、その死から15年後のことでした。

 

聖徳太子、天智天皇、天武天皇、それぞれ天皇中心の中央集権国家を目指したところは同じです。その背景にあったのは隋や唐の巨大な中華帝国に対する危機感です。

日本が律令制国家として完成するまで最初の遣隋使から約100年、大化の改新が始まってから50年以上かかっています。

 

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