公立高校入試の歴史並び替え問題

年代の数字を覚えることは重要ではありません。できごとの内容と前後の関係を理解しましょう

歴史並び替え問題第98問(2012年山形県公立高校入試)

問題

次のア~エは、平安時代から室町時代までのできごとを述べた文であり、現在国宝などに指定されている文化財にかかわるものです。ア~エを、時期の古いできごとから順に並びかえ、記号で答えなさい。

足利義政が、書院造の様式を取り入れた銀閣を京都東山に建てた。
運慶らが、力強い姿で知られる、東大寺の金剛力士像を制作した。
藤原頼通が、極楽浄土への往生を願って、平等院鳳凰堂を建てた。
平清盛が、厳島神社を船の安全を守る神として信仰し、整備した。

正解

ウ→エ→イ→ア

解説

藤原氏による摂関政治は道長・頼通親子の時に全盛期を迎え、頼通は1053年平等院鳳凰堂を建てました。

平清盛は厳島神社を整備し、1164年に33巻の経巻を奉納しました。これらは平家納経と呼ばれ国宝に指定されています。

藤原頼通と平清盛、両者の目的は一族の繁栄や個人的な望みであり、奈良時代に東大寺や国分寺・国分尼寺を建てた聖武天皇とは異なります。

運慶らによる金剛力士像は写実的で力強く、鎌倉時代の武士に好まれたと言われています。

室町幕府の8代将軍足利義政の後継問題から1467年に応仁の乱がおこり、京都は戦乱で広い範囲が焼失しました。義政は乱の終結後東山に移住し、1489年に銀閣を建てました。

室町将軍は足利義政以前に一人、以後に一人暗殺されていますが、義政は応仁の乱がおこっても亡くなるまで政治的な権力を持っていました。

 

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