問題
次のア~エは、仏教に関することがらである。古い順に並べかえ、符号で答えなさい。
- ア
- 幕府は宗門改めによって、人々が仏教の信者であることを証明させた。
- イ
- 大きな勢力をふるっていた比叡山延暦寺が、支配者によって焼き討ちにされた。
- ウ
- 信仰で結びついた武士や農民たちが一向一揆をおこし、守護大名を倒した。
- エ
- 法然は念仏を唱えることで、だれもが極楽浄土に生まれ変わると説いた。
正解
エ→ウ→イ→ア
解説
法然は平安時代末期から鎌倉初期に活躍した僧で、比叡山延暦寺で学んだあと浄土信仰に目覚め、浄土教の開祖になりました。
親鸞は鎌倉時代に活躍した僧で、比叡山延暦寺で学んだあと法然の弟子となり、浄土真宗の開祖になりました。浄土真宗の別名が一向宗で、次第に勢力を拡大し室町時代に各地で一向一揆をおこしました。1488年加賀の一向一揆(石川県)では守護大名を倒し、90年以上加賀の国を支配しました。
平安初期に最澄によって開かれた比叡山延暦寺は、仏教界で大きな力をつけ、荘園を所有し、平安中期以降は僧兵を使って政治に介入するようになりました。織田信長は1571年比叡山延暦寺を焼き討ちし、一向一揆を弾圧するなど仏教勢力と対立しました。
江戸幕府は1613年にキリスト教を全国で禁止し、1637年に島原・天草一揆がおこったことで、1640年から宗門改めを行い、すべての人々が仏教の信者であることをそれぞれの寺に証明させました。仏教寺院が幕藩体制の維持に使われることになりました。